生後9ヶ月ごろまでの赤ちゃんに

 生後6ヶ月ごろから9か月ごろにかけての赤ちゃんは、からだのうごきや知的な発達と同時に、まわりの人とコミュニケーションをとる力を身につけはじめる時期です。

 遊んで欲しいものを「指さし」して知らせてくれることや、声をあげたり大きな音を出してまわりの人の注意を自分に向けさせようとすること、わざとモノを落として拾ってもらうことを期待していたりするのも、赤ちゃんなりのコミュニケーション(あそび)です。

 ものを振ったり叩いたりして音を鳴らすような簡単な動作などを、まわりの人をまねてやってみることも大好きで、人のすることをよく見て学びます。


 生後6ヶ月ごろから生後9ヶ月ごろまでの赤ちゃんにおもちゃを選ぶときにおすすめするポイントと気をつけておきたい点は…


◎まわりの人とかかわる遊びの環境を

 赤ちゃんがまわりの人とのかかわりの中で、言葉を聞き取り、世界を理解しはじめる時期です。生身の人間とのかかわりの中で、五感を磨き、コミュニケーションする力を身につけていきます。スマホアプリやテレビではなく、人とかかわる遊びができる環境を用意してあげましょう(画面から出る情報と実体験では、赤ちゃんが感じとるものは大きく異なるものです)。粗大運動と呼ばれる身体全体を使った遊びも大好きです。
 「いないいない・バァ」や「おパチパチ」など簡単なやりとり遊びや、身体を使って遊ぶこともこの時期の赤ちゃんは大好きで、何度でもくり返して楽しみます。


◎探索あそびに、さまざまな形、色、素材、音を楽しめるものを

 まわりの人とのやりとり遊びと同様に、ひとりで熱中できる探索遊びも大切なものです。

 この時期の赤ちゃんは、色々なものを調べることが大好きです。自分の口や手を使って何度も調べるあそびの中で、赤ちゃんは次第に身の回りのものごとを理解していきます。

 たっぷり探索できる環境があれば20分くらいはひとり遊びを楽しめるようになりますから、ぜひ赤ちゃんが楽しめる環境を用意してあげてください。遊びつくす体験の満足感は、人生の柱として大切な情緒の安定にもつながります。

 でも注意を向けていられる時間は長くはありません。次々とうつり変わる赤ちゃんの好奇心にこたえられるよう、さまざまな種類の形、大きさ、重さ、色、素材、手ざわり、音のするものなどを用意してあげるとよいでしょう。


◎赤ちゃんの働きかけで動くもの、音のなるもの

 ものをたたいたり、振ったり、わざと落としてみたり、身体の発達とともに色々なことが出来るようになります。つまむ、ひっぱる、転がすなども、赤ちゃんが手を使ってよくやりたがる探索あそびのパターンです。

 ポイントは赤ちゃんの働きかけがあることと、その結果が赤ちゃんに理解しやすいこと。赤ちゃん自身の手で分かることがなによりも大切で、 赤ちゃんの働きかけと反応の結果がわかりやすいものが、赤ちゃんの好奇心や探求心を引き出す遊びにつながります。例えば「振ると音がする」とか「押すと転がる」ようなものです。マラカスのような簡単な楽器もよいでしょう。

 赤ちゃんの目にとまりやすいゆっくりとした動きのあるおもちゃやプルトイを目の前で動かしてあげるのも自然とハイハイを促します。おきあがりこぼしや、やわらかいボール、転がすことのできるラトルなどもおすすめです。

 ものをつまんで持ったり、自分から手を放すこともできるようになってくるので、容器にモノを入れたり出したりするような遊びも楽しみますし、両手で持った積木などを打ちあわせて音を出して遊んだりもするでしょう。

 

◎絵本を楽しむはじめの一歩、ごくごく簡単な赤ちゃん絵本も

 絵などのひとつのものに注意を向けていられる時間はまだまだ短い時期ですが、ものの名前をひとつづつ言ってもらえる時には1分くらいなら楽しめるようになるでしょう。こうした遊びも、大人と一緒に本を楽しむはじめの一歩としておすすめです。お口に入っても安全で、舐めたりかじったりして安心な、厚紙のボードや布、木などの素材のものがおすすめです。


◎お口に運んでも安全なもの

 赤ちゃんはあらゆるものをなめたり、くちびるで触れたり、しゃぶったり、お口で確かめるものですから、お口に運んでも安全な製品を選びましょう





by プチボナム | Petit Bonhomme | こころとからだによいあそび

こころとからだによいあそび | 千葉・木のおもちゃ店プチボナム

千葉市中央区のおもちゃ店・プチボナムのブログ。新着情報のほか「こころとからだによいあそび」の視点でつづるおもちゃのはなしや、ショップの日常などをお伝えします。